研究総括 |
浅井 彰二郎 株式会社リガク, 取締役副社長
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研究期間 (年度) |
2007 – 2014
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概要 | 本研究領域は、VLSIシステムの高信頼・高安全性を保証するための基盤技術の研究開発を対象とします。人類の諸活動が情報システムに依存する度合いは増す一方であり、その信頼性・安全性の確保はきわめて重要な社会的課題です。そのエンジンであるVLSIも、それ自身が膨大な数の回路素子を含む巨大システムであり、その信頼性・安全性は情報システムの信頼性・安全性のコアとなるものです。VLSIシステムを、信頼性・安全性に配慮しつつさらに大規模化するため、横たわる多くの課題を解決することが本研究領域の目的です。 具体的には次のような研究課題が含まれます。まず素子寸法の極限的な微細化にともなう物理的な揺らぎ、一過性雑音事象、使用にともなう劣化などが問題です。こうした不安定要因は、直接誤動作の原因となるのみならず、VLSIの大規模化にとっての阻害要因であり、その影響を緩和する素子レベル、回路レベル、システムレベルの新技術の研究開発が必要です。一方、微細化による大規模化が限界に近づいているため、多数のチップを3次元的に実装することによる大規模化と、それにともなう信頼性・安心性の確保も大きな課題であり、研究開発が必要です。規模の拡大と複雑化にともなう設計上のミスを排除し、設計・検証・製造・検査を容易化する設計の方法も研究開発課題です。信頼性・安全性へのVLSIシステム内外からの脅威を動作中に検出し、封じ込め、緩和するアーキテクチャー、回路の研究開発も必要となります。VLSIシステムへの要求事項は、用いられる情報システムの特性から決まりますが、新しく信頼性・安全性の仕様規定、評価尺度を作り上げて行くことも本研究領域の研究開発課題です。
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