光の特性を活用した生命機能の時空間制御技術の開発と応用
研究総括 |
影山 龍一郎 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 教授
|
研究期間 (年度) |
2016 – 2023
|
概要 | 本研究領域では、光操作技術の開発および応用による生命機能の高度理解と制御を目的とします。 近年、オプトジェネティクスなどの光操作技術の進展により、生命科学研究のあり方が大きく変わろうとしています。これらの技術は、高い時空間分解能での機能制御を特徴とすることから、生命機能の理解に飛躍的な進展をもたらしつつあります。光の特性を活かした生命機能の制御技術は、可逆性・即時性などの他にない技術特性等からも今後は多様な分野への急速な展開が予想されます。 一方で、これらの技術は生命機能の解明に向けて決して万能とは言えません。例えば、光源毒性による生体への影響や因子導入による機能障害、さらには光タンパク質の精密制御など、技術が浸透しつつある現在もなお多数の課題が挙げられています。また、将来の医療応用を見据えた場合、光照射や因子導入の生体侵襲そのものが臨床展開への大きな障害となることは容易に類推できます。 以上のような背景から、本領域では、上記課題を克服する光操作技術の開発とそれらを活用する生命機能の制御動作原理の解明を行います。具体的には、脳・神経、免疫、発生、再生、がんなどの多様な生命現象を対象とし、複雑な生体システムの理解と制御を目指します。 本研究領域は、文部科学省の選定した戦略目標「生命科学分野における光操作技術の開発とそれを用いた生命機能メカニズムの解明」のもとに、平成28年度に発足しました。
|