Society 5.0を支える革新的コンピューティング技術
研究総括 |
坂井 修一 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授
|
研究期間 (年度) |
2018 – 2024
|
概要 | 私たちの社会は、情報技術があらゆるところに浸透した超スマート社会(Society5.0)に変貌を遂げようとしています。超スマート社会の情報インフラは、巨大なクラウド群と無数のエッジから成ると考えられます。多くの場合、エッジにはセンサやアクチュエータがあり、これらを制御する超小型高性能コンピュータとネットワークインタフェースが備えられています。クラウドは、物理的に分散された多数のサーバとなりますが、論理的にはさまざまなサービスの総体として抽象化されることになると考えます。 このためエッジ、クラウドのいずれにおいても、大量かつ多様なデータを扱うことになるため従来の情報処理技術の高度化などに加えて、人工知能(深層学習など)、量子計算、光計算などがキーテクノロジーとなります。現実の諸問題に一定の時間内で回答するリアルタイム技術も、多様化する社会のニーズに答えるべく高度化する必要があります。その上で、これらを統合し、システムとして高効率・省エネルギーで機能させるための新しい回路技術、アーキテクチャ技術、ソフトウェア技術が必要となります。 本研究領域は、こうした近未来の超スマート社会を念頭に、従来技術の単純な延長では得られない新しいコンピューティング技術を研究開発することを目標とします。具体的には、以下の研究開発に取り組みます。 (1) 情報処理を質的に大転換させる新たなコンピューティング技術の創出 (2)アルゴリズム、アーキテクチャ等の技術レイヤーを連携・協調させた高効率コンピューティング技術の研究開発 これらの研究開発により、高度な情報処理を活用したスマートロボット、スマート工場、自動運転、IoT、セキュリティ強化などによる超スマート社会(Society5.0)の実現に貢献します。
|