研究総括 |
遠藤 斗志也 京都産業大学, 総合生命科学部, 教授
|
研究期間 (年度) |
2020 – 2027
|
概要 | 本研究領域は、超分子複合体からオルガネラ、非膜オルガネラに至る細胞内の高次構造体の微小空間でのダイナミクスを観察・計測し、その機能相関を解析することにより細胞の統合的理解を目指します。
近年、クライオ電子顕微鏡や超解像顕微鏡、高速原子間力顕微鏡等の観察・計測技術の発展により、細胞内における微細構造や動態の理解が大きく進展しました。これにより、巨大膜タンパク質複合体等の構造情報が急増するとともに、生物学的相分離やオルガネラ間の相互作用等の新しい現象が見いだされ、従来の細胞の概念が見直されつつあります。
一方で、細胞の統合的理解のためには、上記のようなオルガネラ、非膜オルガネラレベルの細胞内高次構造体に関する精度の高い知見を、分子レベルと細胞レベルの双方向からのアプローチにより獲得し、それらを統合していくことが求められます。
以上から、本研究領域では、上記課題を克服する細胞内現象の観察や計測、制御等の技術の開発と、それらを活用した細胞内高次構造体の機能解明を行い、それに基づく新たな生命現象の理解を目指します。
|