社会課題解決を志向した革新的計測・解析システムの創出
研究総括 |
鷲尾 隆 大阪大学, 産業科学研究所, 教授
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研究期間 (年度) |
2022 – 2029
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概要 | 「計測は科学の母」とも言われるように、科学技術の進歩は「見て・気づく」ことから始まります。科学技術の発展の歴史は、計測技術の発展の歴史とも言えます。
2050年のカーボンニュートラル化をはじめとするSDGs等の世界的な社会課題の解決においては、エネルギー、リサイクル等の観点をはじめ、様々な新しい実用材料の開発が不可欠です。最先端の科学技術研究の現場においては、研究対象が、複雑・不均一な階層構造・物質変化の特徴の把握・理解へとシフトしています。このような、複雑な物質や現象を理解するには、単なる従来の計測技術の改良といった方策では対応困難な状況になっており、計測・解析手法のブレイクスルーが求められています。
本研究領域では、計測技術の進化と最先端の数理モデリング・機械学習等の情報技術とを組み合わせて、計測・解析手法を高度に進化させることにより、計測・解析における現実の様々な難課題を解決でき、また、今後、10年・20年にわたり我が国の研究環境上のアドバンテージとして計測・解析プロセスを革新できる、新たな計測・解析システムの創出を目指します。さらに、創出した新たな計測・解析手法は、実材料開発など現実社会での有用性を確認するとともに、特定の対象分野にとどめず、難課題を抱える他の研究開発分野への活用法を開拓することで、真に有用で幅広く使える計測・解析手法としての価値創出を図っていきます。
具体的には、「先端計測限界突破」、「計測データインフォマティックス活用」、「マルチスケール・マルチモーダル計測、ユースケース開拓」を主要な研究要素とし、これらが連携する研究環境を実現することで、計測・解析の革新を図ります。
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