研究総括 |
齋藤 理一郎 東北大学, 名誉教授
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研究期間 (年度) |
2023 – 2030
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概要 | 本研究領域では、令和5年度戦略目標「新たな半導体デバイス構造に向けた低次元マテリアルの活用基盤技術」に基づいて、グラフェンや遷移金属ダイカルコゲナイド物質に代表される2次元物質やナノチューブ、ナノワイヤーに代表される1次元物質(以下ナノ物質)を用いた半導体デバイスを近未来に活用するための基盤技術を構築します。
ここで基盤技術とは、生産性の向上において波及効果が大きい基本原理・技術を指します。具体的には、ナノ物質を用いた半導体ウエハー・デバイス作製と動作回路の構築、ならびにナノ物質に特化したデバイスの動作原理を指します。対象はナノ物質を用いた半導体です。電界効果トランジスタ(FET)論理回路、フレキシブルデバイス、pn/ヘテロ接合素子、熱電素子、太陽電池、LED発光・受光素子、THz遠赤外素子、化学/生物物質センサ、人工筋肉、MEMSなど様々なデバイスを対象とします。素子単独だけでなく回路・システムとして総合的に構築し、実用に向け「死の谷(注:基礎研究と実用の間にある困難を象徴する言葉)にかける橋」を目指します。
システムを構築するために、研究実績のある研究者間で異分野の融合チームを組み、高度な基礎学理に基づき、ナノ物質材料の創製と提供、デバイス作製、回路構成等の成果を研究期間前半で創出し、さらにプロセス技術も含めて、将来の実用に繋がる次世代の革新的半導体基盤技術を創出します。
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