研究総括 |
水島 昇 東京大学, 大学院医学系研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2024 – 2031
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概要 | 本研究領域では、令和6年度戦略目標「「生命力」を測る~未知の生体応答能力の発見・探査~」に基づいて、ニーズ志向の分野横断アプローチを通じて、さまざまな計測パラメーターの重ね合わせによって「生命力(The power of life)」を解き明かすことを目標とし、「生命力」を可視化・浮き彫りにするための革新的な計測・解析技術の開発と、開発された技術を活用した「生命力」の解明を目指します。
本研究領域では、生体において、一定のアイデンティティを持ちながらダイナミックに変化できる力(ダイナミズム)、生命が過酷な環境に耐える力(ロバストネス)、外的刺激や内的要因によって生じる”揺らぎ”を一定の範囲にとどめる力(ホメオスタシス)など、生命に重要なこれらの性質を包括する概念を「生命力」として表現していますが、これらに限らず、本研究領域に参加する研究者自らが考える「生命力」を追求し、その解明と理解を目指します。なお、「生命力」には、生命が生み出す力と、生命を生み出す力のいずれもが含まれるものとします。
「生命力」を解明するため、研究者間で分野横断的な融合チームを組み、生命科学のニーズを見据えた革新的な計測・解析技術を開発します。また、生命に包含される幅広い時間・空間スケールに対応し、時にはスケールを横断するなど、さまざまなパラメーターを重ね合わせることで、これまで見えてこなかった「生命力」を浮き彫りにすることを目指します。
本研究領域にて生命科学のニーズに応える革新的な計測・解析技術が開発され、これまで見えてこなかった、もしくは顧みられてこなかった「生命力」の解明を通じ、本領域から新しい生命観が創造されることを期待します。
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