ライフサイエンスの革新を目指した構造生命科学と先端的基盤技術
研究総括 |
若槻 壮市 高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 副所長/教授
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研究期間 (年度) |
2012 – 2017
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概要 | 本研究領域は、先端的ライフサイエンス領域と構造生物学との融合によりライフサイエンスの革新に繋がる「構造生命科学」と先端基盤技術の創出を目指します。すなわち最先端の構造解析手法をシームレスに繋げ、原子レベルから細胞・組織レベルまでの階層構造ダイナミクスの解明と予測をするための普遍的原理を導出し、それらを駆使しながら生命科学上重要な課題に取り組みます。 具体的には、様々な生命現象で重要な役割を果たしているタンパク質を分子認識のコアとして位置づけ、以下の研究を対象とします。 (1)タンパク質同士または核酸や脂質等の生体高分子との相互作用や、糖鎖修飾、ユビキチン化、リン酸化、メチル化などの翻訳後修飾及び生体内外の化合物による時間的空間的な高次構造の変化等を階層的に捉えることにより機能発現・制御機構を解明する研究 (2)ケミカルバイオロジー等の手法による将来の分子制御、分子設計に資する研究 (3)結晶構造解析、溶液散乱、核磁気共鳴(NMR)、電子顕微鏡、分子イメージング、質量分析、計算科学、バイオインフォマティクス、各種相互作用解析法等、様々な位置分解能、時間分解能(ダイナミクス)、天然度(in situ からin vivo)で構造機能解析を行う新規要素技術開発 (4)要素技術を相補的かつ相乗的に組み合わせることで、重要な生命現象の階層構造ダイナミクスの解明をめざす相関構造解析法の創出 こうした目標達成に向け、最先端の構造生物学的アプローチとの融合により生命科学上の挑戦的なテーマを独自の視点で取り組む研究、または、独自に開発した革新的構造機能解析手法で細胞分子生物学、医学、薬学分野の重要な課題解決に取り組む研究を奨励します。
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