研究総括 |
浜地 格 京都大学, 大学院工学研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2014 – 2019
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概要 | 本研究領域は、1細胞解析技術の新たな核となる革新的シーズの創出を目指して、唯一無二の技術開発に挑戦する若手個人研究者を結集します。 具体的なテーマは、1細胞の表現型・機能・個性を理解するために必須となるゲノムやプロテオームなどの生体物質・分子情報、およびそれらの物質間あるいは細胞間の複雑な相互作用ネットワークに関する情報を、定量的・網羅的に極限の精度と分解能で解析するための基盤技術の構築です。これを実現するには、生命科学におけるニーズの確固たる理解に基づき、従来型のバイオテクノロジーのみならず、ナノテクノロジー、化学、工学、材料科学、光科学、情報学、ケミカルバイオロジー等の関連分野間の融合研究を、これまで以上に推進する必要があります。本研究領域は、諸分野の研究者が集うバーチャル・ネットワーク型研究所としての強みを活かし、オリジナルで世界初の技術の確立へ挑戦する個人研究者の苗床となります。 本研究領域ではオープンイノベーションを志向し、技術開発の早期から生命科学・工学への応用展開、潜在的な市場の開拓を強く意識します。ただし、これは短期的成果を求めるという意味ではありません。個々のアイデアを真に求められる技術へと鍛え上げ、熟成させる過程において、本研究領域のさきがけ研究者には、研究領域内や対応するCREST研究はもとより、産学問わず関連研究者との間で積極的に協働関係を構築する姿勢を必須とします。これら研究課題の総体として、本研究領域は1細胞解析分野における科学技術イノベーションの源泉となり、世界をリードする革新的技術基盤の構築に貢献します。
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