研究総括 |
北川 宏 京都大学, 大学院理学研究科, 教授・理事補(研究担当)
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研究期間 (年度) |
2015 – 2020
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概要 | 現代社会では、石油を主な炭素資源として、化成品やエネルギーへ変換可能な原料を生産しています。石油に加えて、天然ガス等に豊富に含まれるメタンや低級アルカン等も化学産業の原料として効率的に活用するためには、新しい発想を用いた、極めて高度な技術の創出が重要です。 本研究領域では、メタンや低級アルカン等を、化成品原料やエネルギーへ効率的に変換するための革新的な触媒の創製に取り組みます。 具体的には、メタンや低級アルカンを効率的に変換できる反応に関して、高度な触媒の設計と創製につながる研究を推進します。触媒の種類は、均一系、不均一系、微生物等、広い範囲のものを対象とし、金属、酸化物、金属錯体及び有機金属錯体、分子、タンパク質等が、ナノ粒子、ナノワイヤ、ナノシート、多孔性物質、籠型、コアシェル型等、多岐にわたる構造を形成する、物質・材料の研究を推進します。さらに、光、プラズマ、電場などの反応場を用いた研究も対象とします。 近年進化している計算科学や計測技術分野などと連携して、触媒科学のナノテクノロジー・材料研究において新たな方法論を切り拓き、新しいサイエンスの源流になり得るとともに、将来的に、化学産業を変える可能性を持つ、挑戦的・独創的な研究を推進します。
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