研究総括 |
花村 克悟 東京工業大学, 工学院, 教授
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研究期間 (年度) |
2017 – 2022
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概要 | 本研究領域は、将来の持続可能社会および高度情報化社会・産業に革新をもたらすデバイスや新材料の実現に資するために、熱輸送の指向性制御やスイッチングとそれを可能にする原理解明、さらにその理解を支援する計算手法あるいは熱輸送のスペクトル計測等の基盤技術の創出を目指します。 具体的には、フォノン、分子振動、電子、フォトン(電磁波)、さらにスピンなどの熱を輸送する機構にまで立ち返り、従来の巨視的な熱輸送の概念に、新たに特徴と機能を付与する画期的な研究を推進します。例えば、これらの熱輸送機構について周波数や波長ごとの成分に分解し、成分ごとの輸送指向性付与、遮断を含むオンオフ制御、特定の周波数成分によるエネルギー変換などが想定されます。それによって、熱輸送の本質的な理解と制御に寄与する基盤技術、ならびにそれに関するスペクトル学理の構築を目指します。 本研究領域では、機械系、物理系、材料系に加え、化学系、生物系、情報系、数理系など、幅広い専門分野の研究を推進し、異なる分野の科学的知識を融合した総合的な取り組みを奨励します。そして、熱の輸送を自在に操るなどといった新たなサイエンスを切り拓く挑戦的・独創的な研究を推進します。
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