数学と情報科学で解き明かす多様な対象の数理構造と活用
研究総括 |
坂上 貴之 京都大学, 大学院理学研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2019 – 2024
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概要 | 次世代の社会では抽象的な概念や論理構造、曖昧な知覚や経験などが、広義の情報として科学的・社会的・経済的な価値を有するようになると言われています。 こうした社会の実現に向けて、数学・数理科学と情報科学が連携・融合し、様々な科学技術分野や産業界における諸課題および膨大なデータなどから、新しい数学的概念や数理構造を抽出し、それを情報化して利活用するアプローチが不可欠となっています。 また、プロセスの記述による演繹的アプローチと大量データの利用による帰納的アプローチの双方の数理モデリング手法を高度に発展させ、また相補的に活用する数理的手法の創出を通じて、実社会における情報利活用の高度化・加速も期待されています。 本研究領域では、様々な対象に潜む数理構造や数学的概念を新たな「情報」として抽出し、それを次世代の社会の価値として利活用することで、私たちの認知能力を拡大し、次世代の社会や科学技術・産業の形成につなげるような情報活用基盤の創出を目指します。特に、数学・数理科学、情報科学の各分野の強みを活かしながら、領域として両分野の独立した研究者が連携・相補的に融合することにより、 この目標達成を見据えた革新的な数理構造や数学的概念の提唱、その理論の構築、および、その情報化手法の研究・開発を推進します。 なお、本研究領域は文部科学省の人工知能/ビッグデータ/IoT/サイバーセキュリティ統合プロジェクト(AIP プロジェクト)の一環として運営します。
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