研究総括 |
西原 寛 東京理科大学, 研究推進機構, 教授
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研究期間 (年度) |
2020 – 2025
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概要 | 本研究領域では、原子や分子を自在に結合、配列、集合する手法を駆使して、次元性、階層性、均一・不均一性、等方・異方性、対称・非対称性、複雑性などの観点からユニークな構造をつくり出し、その構造がもたらす新しい化学的、物理的、生物学的ならびに力学的に新奇な特性や機能を引き出すことによって、基礎科学のイノベーションを起こすとともに、社会インフラや生活を豊かにする革新的な物質科学のパラダイムを構築することを目的とします。
具体的には、近年、飛躍的に進歩してきた化学合成、原子操作、分子集合技術を基盤として、新しい発想や戦略のもとに、独創性に溢れた新物質、新構造体を生み出します。そのユニークな物質・構造体を、進化が著しい化学構造解析、結晶構造解析、ナノ配列構造解析や原子レベルの精密分析技術、さらに、大規模計算による精密な構造や化学的性質・物性の予測・解析法などと組みわせることによって、類のない特性や機能の発現へ展開します。
原子・分子を要素とする物質や構造体の合成・変換・組合・配列とそれらの分析・解析を対象とする化学に加えて、理論に基づいて物質の特性を予測、解析する物理学、生体物質や生物機能の仕組みの分子レベルでの解析やそれらに作用する物質の開発を行う生物学、デバイス作製を行う工学などが連携して、未来社会に有用な俯瞰的な新しいモノづくりを行うことによって、社会が抱えている持続可能な開発目標、SDGsの達成に貢献する科学技術を切り開きます。
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