研究総括 |
小林 研介 東京大学, 大学院理学系研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2022 – 2027
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概要 | 本研究領域では、革新的量子制御技術の創成を目的として、量子情報の視点に立脚しながら量子物性をテクノロジーへと転換していく独創的で挑戦的な研究を推進します。量子物性と量子情報の融合を通じて、両者の結節点となる量子物質を理解・機能化・制御する研究開発を行い、新概念・新技術の開拓により量子制御技術の将来的な新基盤を生み出します。豊かな構想力と洞察力、物質合成・微細加工技術・測定技術・理論・計算技術に支えられた実力を発揮し、量子科学の将来を世界的にリードする若手研究者の輩出を目指します。
本研究領域では「量子多体系の制御と機能化」、「新現象・新状態の量子デバイス・量子材料応用」の2つの観点から研究を推進します。具体的には、量子情報に基づいた量子物質における新しい量子状態制御手法の開拓、新原理量子ビット・量子センサ・量子シミュレーションの提案と実証、将来的に実現可能な物理系を念頭においた量子アルゴリズムの提案と実証などを対象とします。これらを通して、従来の枠組みを超えて量子物性と量子情報を融合し、両者の協奏的発展の場を構築します。
物質科学・情報科学・数理科学・ナノ構造科学などの連携のもとに量子科学を推進することによって、知的生産性の革命につながり、国家及び国民の安全・安心の確保といった社会的ニーズに応えられるような、量子制御技術による不連続なイノベーションを目指します。
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