量子・古典の異分野融合による共創型フロンティアの開拓
研究総括 |
井元 信之 東京大学, 特命教授室, 特任教授
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研究期間 (年度) |
2023 – 2028
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概要 | 本研究領域は、量子コンピュータ・量子通信・量子センサー等の量子情報技術を単独または組み合わせて、ハードを造る・システム化する・ソルバーとして使う・ソフトを開発する・新しい使い方を開拓するにあたり、他の分野(素粒子・宇宙、物性物理、化学、材料工学、電気電子、情報処理、機械工学、計算科学、最適制御、AI、基礎数理など)の既存成果や考え方を積極的に取り入れたり、逆にこれらの分野に共創的に融合したりして分野の変化をもたらすことにより、新たな「量子フロンティア」の開拓を目指します。
これまでに培ってきた量子技術は、量子の特性を活かすために必要な従来型(古典)技術の蓄積を十分活用したとは言い切れないため、大規模化や実用化、新利用法開拓も十分とは言えません。このため量子と異分野との融合や、古典の蓄積をはじめとする異なる階層での融合を積極的に進めることでこれまでの状況を打破し、真の量子・古典ハイブリッドの超越性実現を目指します。そのために、周辺装置・エレクトロニクス・システムアーキテクチャ・アルゴリズム等での様々な協調・融合を推進します。また、原子・分子・イオン・光、超伝導材料、半導体材料、プロセス技術、レーザー技術などとの連携により、高いポテンシャルを持った新奇量子系、異なる量子系のハイブリッド方式、量子の制御方法や基盤となる基礎学理の拡大を探求します。
これらの新しい量子科学技術を追求することにより、従来不可能であったことを計算・予測・診断・制御することが可能となり、今後の経済・社会の発展や、より安全かつ安心な暮らしに繋がることが期待されます。
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