材料の創製および循環に関する基礎学理の構築と基盤技術の開発
研究総括 |
北川 進 京都大学, 高等研究院, 特別教授
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研究期間 (年度) |
2024 – 2029
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概要 | 本研究領域は、世界中で顕在化している環境問題や資源問題のうち材料の創製および循環に関する基礎学理の構築と基盤技術の開発を目的とします。資源枯渇への対応や環境負荷の低減、再生材使用率の向上といった社会からの要請に応えるには、それらの制約を受け難い原料からの材料創製および使用済みの材料を望み通りに分離・回収・リサイクルするための基盤技術の創成が重要で、それらが互いに結びつき、循環サイクルとして機能することも重要です。これまでの物質科学の枠組みを超え、多様な学術知見をもとにした新たな材料創製と循環に関わる基礎学理を構築し、それらの基盤技術の開発に取り組むことで、これからの資源循環型社会の実現に貢献することを目指します。
具体的には、材料・化学、物理学、環境・エネルギー、バイオ、エレクトロニクス、原子力、地質・海洋など幅広い分野を対象とし、金属、無機、有機・高分子、バイオなどにおいてこれまで取り扱われてきた純粋な材料だけでなく、不純物を含む複雑系材料にも焦点を当てます。すなわち、汎用資源やユビキタスに存在する原料、不純物を含む複雑系(廃棄物・廃液)原料として、高機能・高性能かつリサイクル性を考慮した材料の創製、および材料創製に最適な形で再生材を供給可能とする分離、分解、回収といった循環技術に関する基礎研究を展開し、その基礎学理を構築すると共に、循環型社会の実現に貢献する基盤技術の開発を目指します。
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