エネルギーの有効利用を支える次世代定置用蓄電技術の創出
プログラムオフィサー |
金村 聖志 東京都立大学, 大学院都市環境科学研究科, 教授
|
研究期間 (年度) |
2016 – 2021
|
概要 | 温室効果ガスの1つである二酸化炭素の削減は喫緊の重要課題です。エネルギーの安定供給と環境配慮の両立を目指しながら二酸化炭素を削減するには、自然エネルギーやバイオマスなどの新しい再生可能エネルギーの社会実装が必要です。自然エネルギーを現実社会に大量に導入するには発電設備の問題もありますが、電力の安定化も重要な課題となっています。そのために、蓄電池、キャパシタ、燃料電池・電解複合システムなどが、今後の自然エネルギー導入の鍵を握っています。これらのデバイスは電気エネルギーを化学物質のエネルギーに変換する、あるいはその逆のエネルギー変換を高いエネルギー変換効率で行う機能を持ち、発電システムと送電グリッドの中間に位置することで自然エネルギーを安定化させるとともに有効利用する役目を担っています。すでに、リチウムイオン電池や鉛蓄電池が定置用エネルギー変換デバイスとして使用されています。しかし、普及のために解決しなければならない問題が残っています。それは、リチウムイオン電池の場合には安全性と寿命であり、鉛蓄電池ではエネルギー密度と寿命です。本テーマでは、これら具体的な問題点を解決するための新規エネルギー変換デバイスやそれらを実現するための新規材料の開発を推進し、定置用電気化学エネルギー変換デバイス構築のための材料技術と電池技術を確立します。あわせて、電気化学エネルギー変換デバイスに関する基盤学術の進展も目指します。
|