IoT、ウェアラブル・デバイスのための環境発電の実現化技術の創成
プログラムオフィサー |
竹内 敬治 株式会社NTTデータ経営研究所, 社会環境戦略コンサルティングユニット, シニアマネージャー
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研究期間 (年度) |
2015 – 2020
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概要 | あらゆるモノがインターネットにつながるIoTを実現するためには、あらゆるモノに電源が必要です。電源配線敷設や充電・電池交換が技術的にあるいはコスト的に困難なケースも少なからずあり、代替となる低コストで普遍的な電源技術の確立は急務となっています。そのような代替電源技術の1つが、環境中に存在する光、振動、温度差、電波などの様々なエネルギーを電気エネルギーに変換する、環境発電技術です。 IoT関連技術のなかでも、近年、技術開発が急速に進んでいるものの1つがウェアラブル・デバイスです。ウェアラブル・デバイスは、スポーツ、健康管理、医療、見守り、作業効率化、エンタテインメントなど様々な用途への展開が始まっていますが、充電や電池交換の手間が普及の障害となっています。環境発電技術の活用によってウェアラブル・デバイスの無給電化が実現すれば、上記用途を始め、人間以外(家畜、ペット、野生動物、さらには植物、無生物)へのウェアラブル・デバイス適用などによる、新たな産業の創出が期待されます。 ウェアラブル・デバイス向けの環境発電技術には、発電性能だけでなく、超小型、低コスト、軽量、フレキシブルなどの特性が求められます。さらに、テキスタイルへの実装、洗濯耐久性、生体適合性などが要求される場合もあります。このような多様な要求を満たす環境発電技術の開発成果は、ウェアラブル・デバイス以外のIoT用途への展開も可能でしょう。サイバーフィジカルシステムを社会実装するうえで、各種センサや通信デバイスの省電力化に伴い、超小型、低コスト、軽量でフレキシブルなどのポテンシャルを有している環境発電技術は重要な基盤技術となることが期待できます。 本研究開発では、ウェアラブル・デバイス向けの超小型、低コスト、軽量、フレキシブルな次世代環境発電技術の実現化技術を創成することにより、新たな産業創出の礎となる技術確立を目指します。
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