新規食品成分を用いた高機能食品と植物成長調節剤の開発
研究責任者 |
河岸 洋和 静岡大学, その他の研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2006 – 2009
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概要 | 新規食品成分(キノコ類、マコモタケ、チャ等からの抽出物質と多糖類など)を用いた高機能食品と植物成長調節剤の開発を目的とした研究はアプローチ方法が多岐にわたり、複数の有用成分について抽出・分析・構造決定・動植物影響評価という複数の研究内容が同時進行し結果を出した。1)新しい植物成長調節剤の開発を目指してキノコ類やチャ抽出成分の植物成長に対する効果を測定した。その中でコムラサキシメジから得たAHXは多くの植物に成長調節活性を示した。この成分の穀物(玄米やジャガイモ)の増収効果は顕著であり、農薬や植物活力剤としての製品化を図ることとした。なお、チャからの抽出成分については植物成長抑制効果が相対的に大きくなく、事業化を中断した。2)高機能性食品の開発を目指し、マコモタケから新規機能性成分を単離・精製し構造決定に成功した。この生理試験を行った結果、抗骨粗しょう症作用とメラニン生成抑制作用があり、事業化に向けての検討を行った。3)多糖類(イヌリン:DP8)の大腸炎に対する効果を再発型大腸炎モデルの確立して測定した結果、DP4に比べ著しい効果は認められなかった。そのため事業化は見送ったが、大腸炎モデルの確立の研究的な価値は高い。
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