体系的番号 |
JPMJER0403 |
DOI |
https://doi.org/10.52926/JPMJER0403 |
研究代表者 |
下條 信輔 カリフォルニア工科大学, 生物学部
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研究期間 (年度) |
2004 – 2009
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概要 | 神経科学の最後の謎である「意識」「情動」「意思」の決定機構は、その計測方法や仮説と研究方法を繋ぐ哲学の欠如などのために未解決のままでした。近年の脳機能イメージング法の急速な発達により、心理認知機能の主観的/機能的な側面、神経生理メカニズム、計算アルゴリズムの三者を直接対応付ける学際的アプローチが可能となりつつありました。そこで、潜在的あるいは無意識下における脳機能(潜在脳機能)を認知心理学的観点から理解することを目指し、心理物理、行動、脳生理、薬理、情報工学の幅広い分野から多くの優秀な若手研究者を結集させ、それまで概念であった潜在脳機能について、その実態解明につながる成果を得ることができました。潜在脳機能として、基本的な2軸(新奇性/親近性、プレディクティブ(予測的)/ポストディクティブ(理由の後付け))の発見、音に対する選好形成メカニズムの解明、視覚/体性感覚から運動指令生成に至る情報処理過程や嗜好の脳内機構の解析を行い、潜在能力の開発法、医療、アート/エンターテインメント支援システムの開発などにつなげていく萌芽を形成することができました。
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