体系的番号 |
JPMJER0502 |
DOI |
https://doi.org/10.52926/JPMJER0502 |
研究代表者 |
岩田 想 インペリアルカレッジロンドン, 生命科学科, 教授
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研究期間 (年度) |
2005 – 2010
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概要 | ヒトのG蛋白質共役受容体(GPCR)は医薬品の主要な標的であり、そのX線結晶構造解析は構造生物学にとって重要な課題です。プロジェクトの開始時、技術的に困難な点が構造決定に至る過程にあったため、1つもその構造が解かれていませんでした。プロジェクトでは(1)発現・精製(2)結晶化(3)データ測定という3つの領域の基盤技術開発を平行して実施し、開発した技術を用いてGPCRの構造解析を達成することを目指しました。なお、モデル膜蛋白質を技術開発の促進に利用しました。 Green Fluorescent Protein融合蛋白質としてGPCRを発現させる出芽酵母の系で、安定化変異体をスクリーニングし、メタノール資化性酵母又は昆虫細胞で大量培養を行い、機能を維持したGPCRを生産する方法を確立しました。リポソーム免疫法や抗体スクリーニング方法を開発し、GPCRの構造を認識し安定な複合体を形成する抗体を作成する方法を確立しました。この複合体を蒸気拡散法で結晶化する以外に、キュービック液晶法を導入しました。インペリアルカレッジと共同して放射光施設ダイアモンドでデータ測定法を開発し、最終的に3種類のGPCR、5種類のモデル膜蛋白質の構造解析に成功しました。
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