研究責任者 |
喜田 宏 北海道大学, (連合)獣医学研究科, 教授
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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概要 | 研究代表者らは、JSTイノベーションプラザ北海道の「重点地域研究開発推進プログラム(育成研究)」(平成18~20年)において、遺伝子再集合により作出したインフルエンザウイルスを用いてH5赤血球凝集素(HA)亜型プロトタイプワクチンを試製し、ニワトリ、マウスおよびサルを用いた感染モデル実験でH5N1高病原性鳥インフルエンザウイルスに対する安全性および感染防御効果を評価した。試製したワクチンは哺乳類および鳥類に対して病原性を示さず、発育鶏卵で効率良く増殖するものであった。また、このワクチンはウイルス中和抗体を誘導し、サルにH5N1インフルエンザウイルスに対する感染防御免疫を賦与した。一方、診断法を確立するために、インフルエンザウイルスNP蛋白質に対するモノクローン抗体をベースとしたインフルエンザウイルス迅速検出キット(実験室レベルでのプロトタイプ)を試作し、臨床分離ウイルスを用いた評価試験により良好な成績を得た。 本研究では、これらの開発資源を活用し、新型インフルエンザウイルス出現に備え、様々な亜型インフルエンザウイルスの出現に対応可能な新規ワクチンのプロトタイプ、および迅速・高感度新型インフルエンザ検査システムの開発を行い、実用化を目指した。
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