概要 | コールドチェーンの発達に伴って食品を安全かつ美味しく凍結保存する技術の確立が求められている.凍結保存は,低温化と活性水分の低減により品質の長期維持を図るものであるが,凍結の過程で細胞レベルでのミクロ現象が生じ,これが機械的・膠質的な凍結損傷に繋がる.本課題は,超音波付与により超音波キャビテーションによる衝撃波を発生させ,これを利用して,(1)細胞の過冷却の能動的解除と,(2)細胞内氷結晶の破砕・微細化を図り,高品質な冷凍を実現する技術の開発を目的とする.具体的には,食品組織を供試した定在音場中での凍結実験を行い,氷晶サイズを超音波の周波数,出力および冷却速度と関連づけて明らかにするとともに,装置構造の最適化を追究する.
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