研究代表者 |
中村 充 愛知県農業総合試験場, 作物研究部, 主任
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研究期間 (年度) |
2007
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概要 | 米の消費者ニーズの多様化に対応するため、これまで日本に無かったライスヌードル用水稲品種の育種素材を開発する。米の澱粉組成(アミロース、アミロペクチン含有量やその構造)は近年の研究からいくつかのタイプに分類することができる。ライスヌードルの製麺性や食感はこの澱粉組成の影響を強く受けるが、いずれの澱粉組成タイプでも100%の原材料から官能評価の高い麺をつくることは難しい。そこで製麺性の改善に一般的に使用されるコーンスターチ又は馬鈴薯澱粉あるいはタピオカ澱粉を配合して製麺試験と官能試験を実施し、製麺性と官能評価がともに高くなる米の澱粉組成タイプを選定する。次に、ライスヌードル用水稲品種は米粉を低コストに供給する必要があるため、多収性を具備する必要がある。そこで多収性品種タカナリと上記で選定した澱粉組成タイプの品種を交配し、その後代の初期選抜を行うことで、多収かつ、製麺性と官能評価がともに高い品種の育種素材を作出する。本事業では、?製麺性と官能評価がともに高い澱粉組成タイプを選定し、?選定した澱粉組成タイプを持つ品種系統と多収性品種の交雑後代F2 集団に対し、澱粉組成と多収をもたらす草型特性による選抜を行う。また、?選定した澱粉組成タイプが多収性品種と未交配の場合には新たに交配を行う。
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