研究代表者 |
岡崎 健一 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教
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研究期間 (年度) |
2007
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概要 | 粒径が10 nm 以下の金属ナノ粒子は、粒子サイズ制御により電子エネルギー構造を制御できるため、これを利用する新規オプトエレクトロニクス素子開発が活発に研究されている。ナノ粒子の合成法は、大きく2つに分類でき、化学反応を利用して溶液中で生成させる方法(ウエットプロセス)と、真空技術を利用して基板上に直接ナノ粒子を析出させる方法(ドライプロセス)がある。ウエットプロセスでは、粒子サイズが均一なナノ粒子を大量に得ることができるが、前駆体として用いた化学種の分解生成物が共存するためにナノ粒子を取り出し精製する必要がある。また、凝集を防ぐために粒子表面が安定化剤で化学修飾されており、この修飾剤層が粒子の物理化学特性に大きく影響を及ぼす。一方、イオン液体は、蒸気圧が無い(不揮発性)、耐熱性が高く液体温度範囲が広いという、これまでの液体には無い特徴を持つ。そこで本研究では、このイオン液体の特徴と、ウエットおよびドライプロセスによる2つの合成法の長所を利用する新規ナノ粒子合成法を開発する。すなわち、金属を真空中においてイオン液体に蒸着することによって、バルク材料から直接的に、金属あるいは合金ナノ粒子を作製する新規合成法を確立する。
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