電磁粒子モデルを用いた高周波発生装置数値シミュレータの開発
研究代表者 |
臼井 英之 京都大学, 生存圏研究所, 准教授
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研究期間 (年度) |
2007
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概要 | 本研究では、マイクロ波等の高周波発生用電子管装置(図1上)の設計・性能評価を効率よく行うため、装置内部の電子と電磁界の非線形相互作用を逐次解き進めることができる数値シミュレータを開発することが目的である。これまで装置開発には半経験的な知識を基礎として試作と評価の繰り返しが行われていたが、数値シミュレーションを最大限に用いることにより、装置の製作前に、仮想空間上でその設計と性能評価を行うことをめざす。具体的には、電子レンジやレーダーで用いられるマイクロ波発生装置を想定し、内部の陰極-陽極間における電子流と電磁界の相互作用による高周波自励発振を数値的に実現できるシミュレータを開発する。すでに簡易モデルを用いた2次元シミュレーション(図1下)には成功しているが、実際の形状を実現するためには3次元モデルへの拡張が必要である。具体的には、3次元空間での柔軟な空間格子点設定、電波の出力用アンテナのモデリング、演算の高速化などの改良を行い、シミュレータとして実用化を目指す。
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