研究代表者 |
酒井 敏 京都大学, 大学院 人間・環境学研究科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2007
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概要 | 多数の小さな葉が一定の空間中にフラクタル構造(あるいは複数の三次元的なクラスター)をなすように分布するという植物の構造が、太陽光を遮りつつ、太陽光に由来する熱を効率よく大気へと放出するのに適しているのではないかとの着想を元に、効率的な遮光構造、および放熱構造を研究する。近年、都市化の進行に伴い、都市部の気温が郊外部と比較して高くなる、いわゆるヒートアイランド現象が深刻化している。ヒートアイランド現象により、夏期には都市部の居住性が低下し、また冷房が多用されて大量の電力が消費される。ヒートアイランド現象を防止ないし抑制する従来の技術として、都市部の緑化や建物の屋上緑化が知られている。しかしながら、緑化には設備が必要で、メンテナンスも大変である。また、建物などの被遮蔽物を日射から保護するために、従来からルーバーやブラインドなどの日よけが用いられてきた。これも、ルーバーやブラインド自体に熱が溜まりやすいという問題がある。本研究は、これら従来の問題を解決する全く新しい遮光構造(日よけ)を提供できるよう研究を進める。
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