文化財測定用携帯型ラマンイメージング・顕微赤外分光装置の開発研究
企業責任者 |
株式会社エス・ティ・ジャパン
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研究期間 (年度) |
2005 – (非公開)
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概要 | 文化財の修復・保存にとって、文化財構成物質の構造を同定することが重要である。その構造は、主に蛍光X線分析による元素情報から推定されているが、得られる構造情報が乏しいという欠点がある。ラマン分光法は化学構造分析が可能であり、非破壊・非接触・その場分析に適した性質を有しているため、文化財構成物質の構造同定に最適である。また、顕微赤外分析法も化学構造分析が可能であり、強い蛍光によりラマンスペクトルの取得が困難な場合に、有効な構造情報を提供する手段となり得る。本研究では、文化財の非破壊分析を可能にする携帯型ラマンイメージング装置及び顕微赤外分光装置を開発し、当該装置を実際の文化財構成材料に適用して、その構造同定を可能とすることを目的とする。本装置が実現すれば、文化財の修復・保存への貢献だけでなく、医薬品への応用など多方面への展開も期待される。
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