研究責任者 |
郷原 一寿 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授
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研究期間 (年度) |
2007 – 2010
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概要 | 現在の高分解能な電子顕微鏡は、電子線の加速電圧が数百kVに達し、生体組織等の試料が壊れ易く、また大型の設備となる。これに対し、デジタルレンズ電子顕微鏡は、物質に電子線を照射して得られる回折パターンをもとにして、レンズを用いずに位相回復アルゴリズムによって、物質の像を画像化するものである。代表研究者は、日立製作所と共同で、加速電圧が20kV以下で原子スケールの画像化を世界に先駆けて実現している。本研究では、デジタルレンズ電子顕微鏡の基盤技術を確立し、従来の電子顕微鏡と同等以上の分解能をもち、かつコンパクトな電子顕微鏡の実現を目指す。結晶化できない物質の構造の観測も可能であるため、ライフサイエンス(蛋白質、糖鎖、脂質等)をはじめとする最先端の研究分野での利用が期待される。
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