研究責任者 |
松村 浩由 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授
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研究期間 (年度) |
2007 – 2010
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概要 | 本課題では、?溶液構造制御によるタンパク質結晶化技術の確立、および、?その技術を様々な種類のタンパク質の結晶化に展開するための製品開発を行う。本技術は、従来、溶液中で行われることが常識とされてきたタンパク質の結晶化を固相(ゲル中)で行う新規なものである。また、製品化を目指すタンパク質結晶化キットは、多種多様なタンパク質を結晶化するものであり、マウントツールは、ゲル中で育成した結晶を確実に取り出し、高精度のX線回折データ収集を可能とするものである。最終的に、試験研究を集約させ、タンパク質結晶マウントシステムと結晶化システムの構築を目指す。本技術は、タンパク質の結晶の凍結(放射線損傷を回避させるため必須)、結晶のマウント操作において優位性を有している(特許請求項)。すなわち、得られた結晶はゲルに被覆されるため、結晶の凍結と簡便なマウント操作が可能となり、高精度データが得られる。これまで、様々なタンパク質結晶化キットが市販されているが、何れも固相で結晶化できる製品はない。また、安価なゲル素材を用いて広範な結晶化条件を検索できる本製品は、機能面・コスト面においても有利である。本製品の開発によって、構造ゲノム研究の促進、創薬開発のハイスループット化が期待できる。
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