研究責任者 |
神谷 典穂 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授
|
研究期間 (年度) |
2007 – 2010
|
概要 | 生物のゲノムDNAやRNA中に含まれる特定の遺伝子を検出する技術は、分子生物学分野における基礎検討から病理診断まで広く必要とされているが、複雑な実験操作が必要とされていた。本育成研究では、独自の核酸―酵素ハイブリッド化技術を創出し、簡易な操作で特定の遺伝子の高感度検出を可能にする新奇酵素標識核酸プローブ分子の開発を行った。その結果、一本のDNA鎖に複数の酵素が鈴なりになったユニークな構造を有する新奇DNA-(酵素)n型プローブの開発に成功した。開発したプローブは、メンブレン上に固定化された核酸に対して、現在世界で汎用的に用いられているプローブと同等の感度を示した。また、既往法に必要な抗原?抗体反応にかかる検出操作の簡略化により、実験操作の手間と時間を大幅に削減することができた。さらに、プローブの骨格をRNAに変換したRNA-(酵素)n型プローブを用いて、抗原?抗体反応を必要としない生体組織切片上での特定mRNAの検出に世界で初めて成功した。
|