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ディーゼルエンジン用超高圧コモンレールの開発

研究課題

産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 地域事業 地域イノベーション創出総合支援事業 育成研究

研究責任者 杉本 公一  信州大学, 工学部, 教授
研究期間 (年度) 2007 – 2010
概要近年,自動車の排出ガス(CO2,NOx,黒鉛すすなど)による大気汚染と地球温暖化対策として,自動車業界ではエンジンの低燃費化,低排出ガス化の対策を進めている.トラック,バスなどの大型自動車用,及び乗用車用に開発された直噴型ディーゼルエンジンはガソリンエンジンより燃費が良好(1.5倍)である.また,CO2排出ガスは20%少ない.さらに,エンジンの耐久性は10倍高いが,黒鉛すすなどのPMが発生し,NOx排出ガス量が多い欠点がある.しかし,ディーゼルエンジンにコモンレールシステムを取り付けることにより,エンジン低速域での黒鉛すす,NOxなどの排気ガスの発生は大幅に抑制できる.ボッシュ?の報告によれば,燃料の噴射圧を1600気圧に高くすると,排出ガス量を20%少なくし,燃費を3%向上する(エンジン出力は5~7%改善する).また,排気ガス後処理システムの負担が大幅に減り,欧州排出ガス規制のクリヤも容易となる.もし,燃料噴射圧を2500気圧以上に高めることができれば,排出ガス量はさらに50%以上,燃費は5~10%改善されると予想されるが,現時点では超々高圧を可能とする鉄鋼材料が存在しないため,乗用車で1800気圧,大型トラックで1600気圧が限度となっている.そこで本研究では,研究代表者が開発した低合金TRIP鋼(TBF鋼)と鍛造熱処理技術を組み合わせて, 2500気圧及び3000気圧の超々高圧に耐える新素材を開発し,これをコモンレールシステムに適用する独創的な研究である.

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JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2015-09-30   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

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