新規リン酸系プロトン導電体を使用した中温作動燃料電池の開発
研究代表者 |
冨田 衷子 産業技術総合研究所, サステナブルマテリアル研究部門, 研究員
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研究期間 (年度) |
2007
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概要 | 本研究は、150 から300 °C で高いプロトン導電性を示すIn3+ ドープのリン酸第二スズ(Sn0.9In0.1P2O7)を電解質に使用した燃料電池を開発することにある。一般に知られている燃料電池は、Nafion を電解質膜に用いた固体高分子形燃料電池(PEFC)であるが、?過度な加湿が必要である、?白金電極触媒が燃料中の一酸化炭素によって被毒される、?白金電極触媒が高価である等、実用化という観点から解決すべき課題がある。これらの問題は、燃料電池の作動温度を150°C以上に上げることによって解決可能であるが、Nafion 膜はこのような中温では使用できない。そこで本研究の目的は、150 から300°Cの中温域で作動する新しいプロトン導電体であるSn0.9In0.1P2O7 を電解質として使用することで上述の課題を解決した燃料電池を開発し、燃料電池の早期実用化を目指すことである。
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