生分解性樹脂複合材料による骨再生用高機能スカフォールドの開発
研究責任者 |
北條 正樹 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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概要 | 組織再生工学の進歩により、骨の欠損部で骨芽細胞を活性化させることにより骨を再生させることが可能になってきた。この手法は、従来の自家骨やインプラントの移植と比べ利点が多く、期待されている。ここで、工学の立場から要となるのが、細胞増殖の足場(スカフォールド)である。要求される機能は、組織液が循環する多孔構造であり、かつ細胞が接着し増殖する面積があること、結合組織の進入を阻止して組織形成の空間を確保すること、必要な剛性・強度を有すること、適度な生分解速度を有すること等、構造と機能の両面から多岐にわたる。本研究では、生分解性樹脂であるポリ-L-乳酸(PLLA)繊維およびバインダーとして乳酸・グリコール酸共重合体(PLGA)樹脂からなる複合材料を用いて、まず、骨再生用高機能スカフォールドを開発する。歯科医師の指導の下、臨床の立場も考慮してスカフォールドの仕様を決定し、歯周病等により欠損した歯槽骨の再生を目標とする。
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