概要 | 「化学の力によって炭素に内在する性質を引き出し、新しい性質を付与する」という考え方を基本におき、化学機能,物性機能,生物機能などを付加した「活性炭素クラスター」化合物群を創出するとともに、産業に役立つ技術基盤を築くことを目指しました。 高分解能電子顕微鏡(TEM)を用いた研究では、「有機分子の動き」観察に成功し、分子同士の反応における様子を観察できることを実証しました。 また、光電変換機能、発光機能などを有する有機太陽電池や有機EL素子として有用な新規化合物群の創出に成功しました。 さらに、電子供与体/電子受容体のナノ階層構造をデザインするという合目的的な設計指針を提案し、新規フラーレン誘導体を用いて有機薄膜太陽電池の高効率化を実現しました。 このほか、パネル写真展やビデオの受賞など、中高校生や一般の人々に科学の面白さを伝える活動においても顕著な成果を挙げてきました。 現在、これらの成果を基盤とした実用化研究「塗布型長寿命有機太陽電池の創出と実用化に向けた基盤技術開発」(JST)がスタートしています。
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