体系的番号 |
JPMJER0504 |
DOI |
https://doi.org/10.52926/JPMJER0504 |
研究代表者 |
長谷部 光泰 自然科学研究機構, 基礎生物学研究所, 教授
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研究期間 (年度) |
2005 – 2010
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概要 | 動物、植物ともにひとたび分化した細胞を幹細胞にプログラムしなおす(リプログラム)ことができます。植物は高いリプログラミング能力を持ち、簡単な処理だけで幹細胞を作れることが知られていました。しかし、その分子機構はほとんど明らかになっていませんでした。ヒメツリガネゴケはこれまでのモデル植物とは違い極めて高い分化全能性を持ち、陸上植物で最も容易に遺伝子ターゲティング法が行えます。我々はヒメツリガネゴケゲノム解読を出発点とし、分化した葉細胞を幹細胞に容易に変えることができる幹細胞誘導因子STEMIN遺伝子を発見しました。また、哺乳類の多能性幹細胞誘導を引き起こす因子がヒメツリガネゴケの幹細胞化も誘導するが、その分子機構は哺乳類と異なることもわかりました。これ以外にも多くの遺伝子がリプログラミングに必要であり、それらの相互作用を明らかにし、リプログラミング過程における遺伝子ネットワークの概要を明らかにしました。さらに、シダ植物ゲノム解読を通して、これらの因子が陸上植物全体の中でどのように進化したかを推定し、本プロジェクトの成果を将来的に品種改良などに利用していくことが可能であることがわかりました。
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