レギュラトリーT細胞を標的とした免疫抑制解除法の確立
企業責任者 |
株式会社メディネット
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研究期間 (年度) |
2005 – (非公開)
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概要 | レギュラトリーT細胞(Treg)は各種自己免疫疾患の発症を防ぐことが報告され、末梢組織における自己反応性リンパ球の活性を抑制する、いわゆる免疫寛容(トレランス)に大きな役割を果たしている。一方、腫瘍免疫においても、腫瘍内やがん患者末梢血中での病態と共に増加するTregの存在が知られており、免疫細胞による腫瘍拒絶を抑制していると考えられている。しかし、この免疫抑制に関わるTregの細胞表面における決定的なターゲット分子は未だ同定されていない。本研究ではTreg特異的分子を特定し、それら分子に対するモノクローナル抗体を作製して、Tregによる免疫抑制を制御することを目的とする。取得した抗体は、腫瘍や自己免疫疾患等に対する抗体医薬や免疫細胞療法への応用が期待される。また、取得抗体を用いてTreg動態を容易に観察できることが予測され、これまで解析が難しかった免疫抑制機構を、がん及び自己免疫疾患ばかりでなく、感染症やアレルギー等の重篤なヒト免疫関連疾患へ応用できる可能性があり、免疫学の発展への貢献も期待される。
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