1. 前のページに戻る

高分解能ARPESによる鉄系高温超伝導体の微細電子構造の研究

研究課題

戦略的な研究開発の推進 戦略的創造研究推進事業 TRiP

研究代表者

佐藤 宇史  東北大学, 大学院理学研究科, 助教

研究期間 (年度) 2008 – 2011
概要本研究は、超高分解能角度分解光電子分光法を用いて、鉄系高温超伝導体の電子構造、具体的には「フェルミ面」、「バンド分散」、「超伝導ギャップ」、「擬ギャップ」、「準粒子」を直接観測し、その高温超伝導機構の解明を目指すものです。まず、超伝導を記述するモデルを構築する上で最も基本となる「フェルミ面」と「バンド構造」を実験的に高精度で決定することにより、鉄の電子軌道と超伝導発現との関係を明らかにします。また、「超伝導ギャップ」の波数・フェルミ面依存性を高精度で測定することにより、超伝導電子対の対称性を直接決定します。さらに、転移温度以上で現われる「擬ギャップ」の起源を精密な温度変化測定によって明らかにするとともに、フェルミ準位近傍における「バンド分散」の折れ曲がり(kink)構造を観測することにより、ペアリングを媒介する集団励起の起源を同定します。これらの実験結果を電子・ホール型の広いドーピング領域において系統的に行い、得られた結果を精密に解析することによって、超伝導発現機構の総合的解明を目指します。
研究領域新規材料による高温超伝導基盤技術

URL: 

JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2015-09-30   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

サービス概要 よくある質問 利用規約

Powered by NII jst