概要 | 従来の脳神経疾患治療薬の多くは、神経伝達部物質の再取り込みや分解抑制を介している。最近、記憶・学習など長期的な神経機能変化には、遺伝子発現の関与することが明らかになってきた。代表者らは、II型ピレスロイド殺虫剤デルタメトリン(DM)が神経細胞中で、脳由来神経栄養因子(BDNF)など神経機能発現にかかわる一連の遺伝子発現を効果的に誘導することを認めている(J. Pharm. Exp. Ther., 2006)。すでに、DMの新規類似化合物がBDNF誘導能を有していることを認めており、本課題ではこれら新規化合物の脳機能改善効果を調べ、次世代型脳神経疾患治療薬の開発を目指す。
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