温暖化対策に適した早晩生高温登熟性の短稈コシヒカリの開発
研究責任者 |
富田 因則 鳥取大学, 農学部, 准教授
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研究期間 (年度) |
2008 – 2011
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概要 | コシヒカリの倒伏防止のため、世界に1つしかなかった短稈遺伝子sd1、及び自然界に無かった新規の短稈遺伝子d60を導入して開発した短稈コシヒカリに、温暖化に強く自然環境に左右され難いQTL遺伝子を分子育種法によって短期間に付与する。すなわち、?シーズ発掘試験によって同定したd60の候補遺伝子とd60の遺伝に不可欠の遺伝子Galについて、二重の機能相補性試験により遺伝子のDNA本体と機能を実証し特許出願する。これにより、イネ、コムギ、トウモロコシなどを短稈化する方法が確立する。?コシヒカリより1週間前後の早晩生、夏場の高温ストレスに耐える高温登熟性遺伝子を持つ品種・系統と、良食味多収の短稈コシヒカリ(コシヒカリd60、ミニヒカリ、コシヒカリsd1(ヒカリ新世紀))との戻し交雑を行い、短稈、早晩性、高温ストレスによる白濁粒抑制、整粒増加などの有用なQTL遺伝子をDNAマーカーで正確に検出し、短稈コシヒカリの特質を最大限に持ちかつピンポイントに新形質を付与した新品種を開発する(農林水産省品種登録出願)。
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