体系的番号 |
JPMJER0906 |
DOI |
https://doi.org/10.52926/JPMJER0906 |
研究代表者 |
末松 誠 慶應義塾大学, 医学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2009 – 2014
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概要 | ガス分子(O2、NO、CO、H2S、CO2など)は、地球の太古における単細胞生物が外界の環境変化を感知する信号として利用してきたことが知られていますが、現代の哺乳類においても蛋白質、脂質や糖質などと同様に生体の構成成分として生物作用の発揮に重要な役割を果たしています。本研究領域では、バイオシミュレーションを活用した代謝システム予測や、細胞内におけるガス分子濃度解析などのマクロ的視点の研究と、細胞内におけるガス分子と代謝を促す分子(酵素)との結合における分子構造の変化の解析など、代謝システム内における化学反応の解明といったミクロ的視点の研究を相補的に行い、ガス分子が介在する代謝機構の解明を目指します。さらに、代謝機構の解析により得られた知見を活用しつつ、酵素や代謝変動の局在の細胞レベルでの精密な解析、体内特定部位での代謝作用におけるガス分子の役割のより詳細な解明を進め、特定の臓器のガス分子環境の人為的な制御・調節の実現といったガス分子の特性を利用した病態制御技術の基礎を確立し、がん研究や薬物代謝・毒性メカニズムといった応用研究への端緒を得ることを目指します。
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