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胸部CT画像によるじん肺自動診断の開発とその臨床応用

研究課題

産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 地域事業 地域イノベーション創出総合支援事業 シーズ発掘試験

研究代表者

菅沼 成文  高知大学, 教育研究部医療学系, 教授

研究期間 (年度) 2009
概要鉱物性粉じん吸入に起因するじん肺は胸部エックス線写真で健診されるが、判定者間の不一致が問題となる。一方、単一結節影を主病変とする悪性疾患のコンピュータ支援診断(CAD)の中にはR2 (Hologic, Inc., CA)のように米国での乳がん検診で一次読影に実用されているものもある。じん肺CADに関する研究は草創期には肺がんなど単一結節影検出用に先んじていたが当時の技術では実用化できなかった。しかし、近年のコンピュータ技術の進歩により可能性が高まった。代表研究者は、じん肺臨床画像研究グループの一員として文部科学科研や厚生労働科研による研究の中で、DICOM方式でCT画像データを収集しじん肺画像データベース(福井DB)を構築してきた。この貴重な症例集を用いてILO国際胸部エックス線じん肺分類を補完する職業性呼吸器病のための国際HRCT分類(ICOERD)(Kusaka 2005; Suganuma, IAOEH 2006; Suganuma, JOH 2009)を国際共同研究により開発し、その健診応用に向けて富士通と共同でICOERD-Viewer Ver.1を開発した(Suganuma, RSNA 2007; Suganuma, ICOH 2009)。これはじん肺のCT所見を細分化しそれぞれにスコアを与えて半定量化する支援ソフトである。現状では医師がビユアー上で観察しそれをスコア化するが、この延長線上に、木戸尚治(山口大学)らがびまん性間質性肺炎のスコア化のために開発したアルゴリズムを応用し、じん肺の自動スコア化を実現すべく準備を重ねてきた。また、画像の3次元化を考慮して新たに収集した高知じん肺画像DBを検討に用いる。こうして完成するじん肺CT-CADはじん肺読影医養成の際の精度管理のツールとして利用可能であるし、大量の健診画像の一次読影としても利用可能である。

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JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2016-04-26   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2025-03-26  

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