効率的H−D交換反応の開発と機能性重水素標識化合物の合成
研究代表者 |
佐治木 弘尚 岐阜薬科大学, 薬学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2009
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概要 | 重水を重水素源とするPd/C触媒・加熱条件下における芳香族アルキル化合物や芳香環等の多重重水素標識法では、穏和な条件下、芳香族化合物への重水素導入が可能である。本反応は当初、分子内に芳香環を持つ基質にのみ適用可能であると考えられていたが、今回触媒を詳細に吟味することで、活性官能基を持たない脂肪族アルカンのすべての水素原子(C-Hが全てC-Dに変換する)並びに脂肪族アルコールのα位のみを選択的に重水素化できることを併せて見いだした。本研究ではこれらの反応を一般性ある重水素標識化法として確立するとともに、社会が必要とする重水素標識体の合成を鋭意検討する。
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