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半導体レーザの周波数雑音特性を利用した超高速物理乱数の生成

研究課題

産学が連携した研究開発成果の展開 研究成果展開事業 研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP) 探索タイプ

研究責任者 土井 康平  新潟大学, 学内共同利用施設等, 研究員
研究期間 (年度) 2010
概要インターネット等の普及に伴い、第三者による盗聴や改ざん、なりすましなどの犯罪が増加する傾向にある。そのため、暗号化による情報セキュリティ確保が重要になっており、その暗号化には乱数が必要不可欠である。また、乱数は数値シミュレーションを行う際に用いられることがあり、特に大規模な数値シミュレーションにおいては乱数の品質が良好であることが精度の高い結果を得るためには重要な要素となる。乱数には現在主に用いられている擬似乱数と物理乱数があり、前者は確定的アルゴリズムによって生成されるためセキュリティ確保の点で不十分であり、また周期性が存在する。後者はランダムな物理現象を素に生成される乱数であるため解読することは事実上不可能に近いが、利用可能な良いソースが知られていなかったため高速生成が不可能であった。ゆえに高速な乱数生成に関する研究の多くは、前者の擬似乱数生成について行われてきた。しかし、近年半導体レーザの新しい応用法としての超高速物理乱数の生成が新聞紙面やNature Photonicsに掲載されるなど脚光を浴びている。半導体レーザは安価・小型軽量であり、一般的な電子部品と同様に取り扱うことができるため広く普及してきた。同様に、特殊な部品をほとんど必要とすることなく高品位な物理乱数を提供できる半導体レーザを利用した高速物理乱数生成装置は、実用化の簡単さもあり、将来的に情報セキュリティを確保するのに大いに役立つものと考えられる。これらの半導体レーザを応用した高速物理乱数を生成する研究は、半導体レーザに光帰還をかけ、意図的に出力光強度をカオス変動させることで物理乱数のソースとして利用し、超高速物理乱数の生成を成している。

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JSTプロジェクトデータベース掲載開始日: 2016-04-25   JSTプロジェクトデータベース最終更新日: 2023-01-10  

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