自己修復性を有するポリマー-クレイナノハイブリッドの創製
研究責任者 |
松川 公洋 地方独立行政法人大阪市立工業研究所, その他部局等, 研究員
|
研究期間 (年度) |
2010
|
概要 | 硬い無機物であるナノクレイやシリカナノ粒子がソフトな光架橋ポリマー中に分散した新規ポリマーナノハイブリッド材料を開発し、ある程度の硬度を有する「自己修復性コーティング材料」の開発を目指した。ソフトな光架橋ポリマーとして、ポリチオールとポリエンを用いたエン-チオール反応によるポリマー合成を検討した。ナノクレイ表面にチオール基と反応可能な二重結合を付与することで、エン-チオール反応に効率的に取り込まれる様に変性を行った結果、紫外線照射でポリマー-ナノクレイハイブリッド薄膜を形成できた。柔軟性の指標となるガラス転移温度は、チオールの種類、組成で制御することができ、軽い傷であれば、体温付近での自己修復性が認められた。また、表面処理を施したシリカナノ粒子を用いた光架橋エン-チオール-シリカナノ粒子ハイブリッドは、通常のハードコート材料には見られない柔軟性を示した。
|