高感度バイオセンシングに向けた非特異的タンパク質吸着抑制剤の開発
研究責任者 |
大谷 亨 神戸大学, 工学研究科, 准教授
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 本研究では、センサ基板表面にポリグリセロールデンドリマー(PGD)を一層で固定化する方法を見いだし、PGD表層の水酸基密度が血液中のタンパク質を含む5種類のタンパク質吸着に及ぼす影響を定量的に評価し、各タンパク質吸着量が0.1nmol/mm2以下となることを目標とした。反射干渉分光法(RIfS) でのセンシングに鑑み、そのセンサ基板である窒化シリコン基板上への第一世代から第三世代までのそれぞれのPGD固定化をエポキシ系シランカップリング剤を用いて行ったところ、エリプソメータ測定、原子間力顕微鏡観察の結果、各PGDの一層での固定化を確認した。ヒト血清アルブミン、免疫グロブリン、フィブリノーゲン、リゾチーム、ペプシンの吸着をそれぞれRIfSの光学膜厚変化量から測定したところ、非特異吸着量は第三世代のPGD固定化表面において全て0.1nmol/mm2以下となった。
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