縫合技術を用いたカーボン複合糸から作製する高耐久性バネ材料の開発
研究責任者 |
藤田 浩行 兵庫県立工業技術センター, その他部局等, 研究員
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 搬送用振動フィーダーで使用されるCFRP製板バネは、多湿環境下での樹脂の変性や亀裂発生・進展等による搬送能力の低下で、約3ヶ月で交換されている。本研究は、この耐久性を4倍にすることを目標とした。樹脂の耐水性の観点からポリエステルをマトリックスとした炭素繊維強化のバネ材料を開発した。縫合技術を用いて炭素繊維とポリエステル糸からなる複合糸を作製することで、樹脂の含浸性と織物の生産性を大幅に向上させた。また、複合糸から作製した織物の密度や積層構成などを制御することにより、従来の板バネの約1.6倍の耐久性を得ることができた。今後は、糸のうねり変化や高密度化などに対応した製織技術の開発と炭素繊維と樹脂の接着性改善等により目標を達成する。
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