研究責任者 |
廣田 満 信州大学, 農学部, 教授
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 葛澱粉の製造廃棄物から得られる機能性成分6-geranyl-coumestrol (6-GC)は強力なチロシナーゼ阻害剤である。本研究では6-GCの精製効率の向上、安全性、生理活性の検討を行った。6-GCの精製方法については5回の操作で精製収率を53%まであげる精製法を開発した。マウスを用いた安全性評価では、50 mg/kgの経口投与でも全く毒性があらわれないこと、皮膚への塗布による刺激もないことを確認し、化粧品素材の候補として非常に有望である結果を得た。ヒト培養細胞を用いたメラニン合成阻害の検討では、6-GCが2.8 μmol/well で85%にまでメラニン産生を抑制することを認めた。機能性繊維としての利用を検討するため6-GCの抗カビ活性を検討したが、Aspergillus oryzae、A. awamoriに対しては阻害活性が認められなかった。
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