研究責任者 |
小川 雄一 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 水溶液中では水素結合による水分子のネットワークや水分子と溶質との相互作用が形成されており、水溶液中での生体高分子の高次構造や働きを理解するには、これらを直接計測することが重要である。そこで本研究では、物質とテラヘルツ波の相互作用体積を大きく取る事が可能なシリコン導波路を用いた分光法の開発を目指した。基礎実験として0.93 THzが発振可能な光源を用いたシステムを構築し、複数の糖水溶液による分光測定を通じて、既存のATR分光測定の結果との比較等を試みた。その結果、本方式においても相互作用体積を大きく取るほど吸収が大きくなる傾向が確認でき、また近赤外レーザーによるロッドへの照射で強度変調が可能であることが示された。この事は有色の水溶液系でも影響を受けることなく、同様に変調が可能であり、食品分析などに応用できる事を示唆する。
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