血清中遊離DNAを用いた癌特異的遺伝子異常の早期診断法の開発
研究責任者 |
家原 知子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師
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研究期間 (年度) |
2010
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概要 | 血清からの遊離DNA抽出システムの汎用化を実現するため、神経芽腫患者血清を用いた、血清中MYCN遺伝子増幅診断をモデルとして、血清分離、保存、輸送方法の条件最適化、血清中遊離DNAの条件最適化、解析条件の最適化について検討した。プリザベーションプレートによる血清の保存は、常温、常圧下でも安定であり、長期間の保存によっても血清中遊離DNAの検出は十分可能であった。また、プリザベーションプレート保存された血清と、凍結保存された血清による血清中MYCN遺伝子定量の結果はほぼ一致した。以上より、血清中遊離DNAによる検査において、プリザベーションプレートによる血清保存は、従来の凍結保存と結果に遜色なく、特別な保存機器や条件が必要ないこと、郵送可能であることより、今後有望な検体保存システムとなりうることが示された。
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